花冠15話
花冠15話
聴取用のスペースが近づいてくるとエドワード達の耳に入ったのは声変わり前の甲高い少年の声だった。
きぃきぃ落ち着かず騒ぐ少年に聴取の担当についた軍人も手を焼いているようだった。
エドワードはロイに連れられて肝心の部屋の隣にそっと入った。そこからもう一枚扉をくぐった先は、3畳程度の広さの部屋で横に長い用途はいわゆるマジックミラールームの隠し部屋にあたる部屋だった。
奇妙なのは通常のマジックミラールームは左右の部屋に割り当てられるがこのマジックルームは聴取室の真上にあたる部屋にあることだ。
アルフォンスが先に待っていて。
エドワードに向かって静かにね。とジェスチャーをよこす。
「音が漏れないようにできているから小さな声でならかまわんよ。」
隠し部屋に三人が揃ってすぐに、下の部屋の扉が開きホークアイが入ってきた。
先ほどまで聴取していた担当官と二言三言話してから席を交代した。
「中尉が聴取するんですね」
「子供には女性の方がよかろう」
そうですねそうかもしれません。
なんのかんのと言いながらすっかり軍人に慣れ親しんで、あちらこちらからのちょっかいをフミシダイテ歩いている兄弟なのだから聴取間の1人や2人前にいても緊張などしないのだろう。
この2人は事情聴取に女性を配置したところで意味のないタイプだ。
にっこり笑ってたらしそうだとロイは思ったがそんなことを言えるはずもない。
案の定エドワードはそれって意味あるのか?などと首をかしげているが、いざ自分が聴取を命じる立場になれば効率優先で女性に聴取に向かわせるんだろうと考えると、ついひとの悪い笑みが出そうになる。
ホークアイが大変だったわね、などと世間話に入り相手の様子を見ているのをじっと見ているエドワードの横顔をすぐまえに。資料を差し出す。
「鋼の読んでおきたまえ。」
ロイが差し出した書類を受け取り聴取の内容を聞き取りながら目を通し始める。
「アルフォンスは、この部屋とここで見たことは秘密で頼むよ」