Home  二次創作  日記  絵日記  Link 

最近の更新

Home » 二次創作 » » 花冠 » 06

花冠6話

 

花冠6話

ハボックが運転する車から降りたエドワードは少し離れて立っている電話ボックスに入って受話器を上げ、小銭をパステルグリーンのコートのポケットから3枚ほど取り出し、投入した。
コートを脱いで小脇に抱えて指は軽快にフラワーフェスタ事務局をダイヤルする。
鼻歌を歌いながらコール音を一つ二つを聴いたところで電話にルーテルことホークアイが応答した。
「おれおれイーディアなんだけど、ダリルにお使いのメモ入ってなかったって言っといて」
ポイントに到着はしたがまだベイカーことブレダが到着していないことを伝えた。
「ああ俺ローズさん家の前から電話してる。市場でベイカーと落ち合って買い物の予定なんだけどまだこないんだ。メモはどうする?」
エドワードはうんうんなどと相づちを打っていたがちらりと目を向けた外の景色にブレダの姿をみとめると、交代をにおわせるように電話を切りにかかった。
電話ボックスからさりげなく周囲を観察していると豆粒ほどのサイズの遠くにブレダが近づいてくるのが見えた、
余計なことを言わない=見失っていないというサインだ
ここまでは、うまくターゲットを見逃さずに来ていた
心配があるとするなら大佐の方だなとこれからの計画を立てながら
ボックスから出るタイミングを計りだした。
「あっ来た来たベイカーが来たから切るな。
そううんわかった。林檎買ってかえったらいいんだ?
うんわかった。いい林檎が手に入らなかったらオコナーの店も回って来るから
今日の晩飯楽しみにしてろよな」
次の交代を打ち合わせブレダがハボックが待つ車に乗り込むのを見届けてから
「じゃぁな」
と軽い口調で電話を切り
エドワードが使用している電話ボックスの隣のボックスにターゲット追ってきたブレダが入り受話器を持ち上げるのを尻目にエドワードは電話ボックスの扉をおした。

何食わぬ顔でエドワードが入った電話ボックスの後ろをとおり、エドワードと交代したブレダがハボックの車の側までくる。大通りの枝道に止めたハボックが待機する車に乗り込んだ。
「状況は?」
「大佐の方には中尉とうちのが応援にいった、こっちはアジトをつきとめるのが最良、
行き先によっては男の身柄の確保だとよ」
互いに外に気を配りながら車を発車させる。
「この人数でか?ギリギリだな次の電話タイム~で交渉だな」
「だな。そっちは変わったことは?」
「特になし感づかれるようなこともなかったぞ」
フロントガラスの外にエドワードとターゲットの姿を捕らえたが、配達を急ぐ出もない八百屋トラックは荷台の野菜が重いとばかりの、のどかな速度でエドワードとターゲットを追い越し次の目標へむかうのだった。
公園を出た初っぱなに躓きはあったが、作戦にその程度の変更はつきもので分断されても機能に障害が出ているわけでもないので、至って気楽なものだった。
ブレダはそうかと一つ頷いて話題を変える
「ところでアルの作ったこれすごいな」
「ジープがどっからみても八百屋のトラックだもんな錬金術師ってのは味方にいたら天国、敵にいたら地獄だな」
アルフォンスが軍用ジープを錬成して作った八百屋トラックは何処からみても八百屋のトラックだ、外観の錬成のついでにジープ特有の騒音も押さえられて何処から見てもすっかり市販のトラックとなっているがパワーは軍用車両なのでいざというときには強引な追跡も可能だ・
トラック改造を発案し実際さくっと改造を施したアメストリス屈指の天才児2名の悪巧み顔が思い浮かんだ。
ハボックはあきれ気味に車内を見回していつものしまりない笑いを浮かべた。
「向き不向きもあるだろうけど…エドのは…変形しそうだったよな」
「ああ…でもおれあれスキかも」
「あぁ」
冷静な参謀ブレダも陽気な振られ男ハボックも
今はとうがたってはいても元男の子…乗り物好きの血がさわぐらしかった。
「おっつ電話見えて来たな」
「今回の無線使えないのはきついよな」
「まあしゃぁねえよな」
「おっ!俺連絡いれてくる」
「そこの路地に車つけとくからな~」
ゆるんだ空気を醸し出していた二人の軍人は任務に戻ったのだった。

 

公園でエドワードとわかれたロイは前を行く男をを尾行していた。
『さてどうしたものか』
右へ左へと人や車を避けて移動しているようにみせかける自然な動作で、一定の時間ごとに石畳を敷き詰めた車道を挟んだささやかな歩道を軽やかに渡り歩きながら少し筒距離を詰める。
歩く側を変えると万が一ターゲットが不審に思って振り向いても尾行だと気がつかれにくい。
なぜ居るべく場所からバックアップ要員が外れていたのか、
エドワードは可能な限り早く作戦本部と連絡を取り、後を任せたホークアイは何らかの応援を寄越すことをうたがってはいないが作戦に狂いが出ていることに間違いはない。
ロイが砂漠で学んだ長く生き残るコツにしたがって気を引き締める、このような状態の時には用心にこしたことはない。

石造りのアパートメントが並ぶ界隈をゆっくりと歩いて行く男の後ろでロイは考えごとをしながらも前をゆく男の背中をさりげなく注意し、悟られることもなく順調に男の後ろにつきつづけた。
しばらくそうして尾行をしていたロイは男の方に目もくれなずに少しずつ歩調を遅くしターゲットとの距離をあけていき路肩に停車している予約車の札を上げたタクシーに身を滑り込ませた。

 

 

 

Home » 二次創作 » » 花冠 » 06